あの方の死から13年目

 

私が大好きだった方が亡くなってから、
今年で13年の月日が流れました。

まだ、あれは私が幼かったあの日。

TVの画面の中で綺麗な歌声で唄う可愛いその方に、
私は「恋心」にも似たハニカンだ気持ちを抱いた思い出があります。

「好きなのに真っ直ぐTV画面を直視できない」

私はそんな不思議な感情をその方に抱いていたのです。

そして、その方は元々アイドルをされていたということを知ったのは、
あのTVの画面越しの衝撃の出会いを果たしてから、
ずっとずっと後のことでした。

その方は、もう私が思春期を過ごしていた頃は、
あまりTVでは活動をされていない歌手の方だったんですね。

私は、その時流行っていたアイドル等には全く関心が無かったのですが、
何故かその歌手の方への想いを募らせていました。

で、思春期の私は密かにこんな夢を心に抱いていたのです。

「いつか、もっと大きくなったら、
この方がコンサートで唄う姿を一度だけでも良いから見てみたい」

そう。その夢は、私の多感な思春期を生き抜くための、
強い原動力だったとすら感じていたりします。

しかし、残念ながら、私の幼い頃からのその夢は、
決して叶うことが無い「儚い夢」になってしまったのです。

TVのニュース特番でこう報道されていました。

「あの有名なアイドル歌手が亡くなりました」

と。

…

私は、あの時の言葉にならないほどの衝撃的な悲しみを、
今も忘れることができていません。

「え？…じゃあもう二度とお会いすることができないの？」

と感じて、一度も会ったことも無い女性だったにも関わらず、
大粒の涙を流してワンワン泣いた思い出があります。

私にとってはTV画面越しのそのアイドルの方が、
人生初めての初恋相手だったのかもしれません。

「初恋をした女性の死」

たかが、画面越しのアイドルでしょと、
大げさに聞こえるかもしれませんが、
私は実際にそのような想いを感じていたぐらいでした。

そして、私は心の空虚感を埋めるように女性と遊ぶ事に没頭し、
数多くの女性と恋愛する人生を送るようになったのです。

…

そして、また月日は流れ、つい昨日のことです。

たまたま、仕事の途中でYouTubeを見ていると、
私が大好きだったその方が、ヒット曲を唄っている映像を発見しました。

私は、あの方が亡くなってからのこの13年間で、
無意識にあの方を避けるように暮らしてきていたみたいなので、
本当に久しぶりに、あの方が唄っている映像を見たのです。

「やっぱ、今見ても可愛いな。素敵な女性だわ」

と感じている私がそこにはいました。

やはり、私はあの方に、
まだ恋をしているのかもしれないと感じたほどです。

しかし、あの方への「恋心」を募らせれば募らせるほど、

「あの方は、もうこの世にはいない」

という事実が私の胸に突きささり、
心が張り裂けそうな気持になりました。

そして、私は一晩考えて、今こう思ったのです。

 

大好きだった女性の死から学んだこと

 

私は、大好きだった歌手の方の死を一晩中考えて、
このような結論に達しました。

”今、愛している人にしっかりと愛を伝えよう”

ということをです。

私は、恥ずかしながら今日も生きさせて頂いています。

あなたも、この記事を読んでいるということは、
もちろん、元気で過ごされていることかと思うのです。

しかし、

”今、この瞬間を生きたくても生きれなかった人も居るわけです。”

おそらく私が大好きだった、その歌手の方も、まだお若かったですから、
これからもっと沢山、やりたいことがあったのだと思います。

でも、人間にとっての「死」とは非常に残酷なものであり、
基本的に人は、自身の「死」から逃れることができないのです。

だからこそ、

「今、自分の周りに居る大切な人にちゃんと愛を伝えたい」

と感じました。

そして、その大切な方達と過ごせるこの貴重な一秒一秒を、
本気で大切にしていきたいと思ったのです。

だって、もし命がなくなってしまったら、

どんなにその人を愛していても、
その募る想いを”伝えることすら許されない”わけですからね。

だからこそ、好きな人にはしっかりと目を見て、
「好きだよ」「愛してる」と伝えておかないといけないと思ったのです。

おそらく、私が大好きだった歌手の方が、
この13年間で大切な人に伝えたっかったであろう「愛」を、
私は、あの方の分まで、今自分の周りに居る人達に、
しっかりと伝えていこうと決意したのです。

 

あなたにお伝えしたいこと

 

では、最後にあなたへのメッセージをお伝えしますね。

あなたも日々、色々と大変なことや辛いことがあるかと思います。

そして特に深く悩んでしまった時などは、
「もう、死にたい」と思う日もあるかもしれません。

しかし、あなたは「命」があるからそう思えるんだということを、
ほんの少しでもいいので考えてみて欲しいです。

この日本中で、今日を生きたくても、病気や事故などで、
「死」を受け入れざるを得ない方達も大勢おられるわけですからね。

そう。私が大好きだった歌手の方も、
絶対に「今」を生きたかったはずなのですから。

そして、もしあなたが素敵だなと思う女性に出会った際は、

「勇気を持ってその方に精一杯の『愛』を表現してみてください」

もちろん、男女の恋愛は必ずしも叶うものではないかもしれませんが、
せっかく、あなたが素敵に感じる女性に出会えたのであれば、
「I Love You」を表現しないと勿体ないと思うのです。

「命」さえあれば、何度でもその好きな女性に、
アプローチすることもできるはずですからね。

そして「命」さえあれば、これからどんな女性でも、
愛していくことができると思うのです。

ということで、今回は私が思った、

「命ある限り、精一杯の愛を表現する男でありたい」

という気付きについて語ってみました。

今回は以上になります。

やはり、あの方が唄うアメージンググレースは最高です。

ありがとうございました。

カヲル

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